100・IT導入補助金 利用が進まない理由

医療業界だけかもしれませんが、補助金・給付金を利用される方が少ないと感じます。
「必要としていない」方も大勢いらっしゃると思いますが、その他にも次のようなお話を良く伺います。

  • 忙しくてそれどころではない
  • 処理が面倒
  • 制度が分かりにくい
  • その他

Withコロナの時代では、非接触とか非対面の対策を色々講じている事と存じます。

国が推し進めたい政策に対して、自己資金を投じているのであれば勿体ない話ですが、なぜ補助金を利用しないのでしょうか。
2021年12月20日には新型コロナウイルスへ支援策が盛り込まれた、過去最大の2021年度補正予算案が成立しました。
その中に「IT導入補助金」も含まれており、今後も大きく期待されますが、利用は進むのでしょうか

目的

  1. 補助金の利用目的とは
  2. IT導入補助金2021振り返り
  3. 営業的な事情

1.補助金の利用目的とは

補助金

補助金とは、経済産業省より以下のように定義されています。

中小企業向け・補助金総合支援サイト

引用元:ミラサポ(中小企業庁)
補助金は、国や自治体の政策目標(目指す姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。それぞれの補助金の「目的・趣旨」を確認し、自分の事業とマッチする補助金を見つけましょう

ミラサポ(中小企業庁)

国・自治体は推し進めたい多くの政策があります。その取り組みのサポート(補助・支援)を目的に、給付するお金が補助金です。

多くの政策があるので、自己資金だけを投じる事で、取り組みも1つ、2つに制限されれば、政策のスピード感が損なわれてしまいます。キャッシュを有効活用し、補助金・給付金を利用しながら、出来るだけ沢山の政策に取り組むことが「目指す姿」に求められています。

2.IT導入補助金振り返り

IT導入補助金2021(4次締め切り分まで)採択率

申請を行った全事業所の採択率:A類型・C類型いずれも55%以上

参考) 各類型の目的(IT導入補助金2021の場合)


■通常枠(A・B類型)業務効率化・売上アップといった経営力の向上・強化を図る
■低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)労働生産性の向上、業務形態の非対面化の取り組みを支援(A・B類型より手厚く)

  • 生産性とは(電子カルテ・薬歴の利用)
    • コスト減:カルテの保管、更新の改善
    • 時短:システムの連携による動線の改善
    • 患者サービス:電子カルテによるインフォームドコンセント強化・増患
  • 非対面化とは
    • 密回避:受付、待合の混雑緩和 等
    • 非接触:セルフレジ 等

■IT導入補助金 類型(採択率 採択数/申請数)

  • A類型 (56% 6,485 / 11,554)
  • B類型 (42% 162 / 383)
  • C類型 (61% 16,152 / 26,693)
  • D類型 (61% 2,816 / 4,596)

IT導入補助金 交付決定事業者一覧
引用元:2021年12月15日採択結果
「令和元年度補正 サービス等生産性向上IT導入支援事業」通常枠
「令和2年度第三次補正 サービス等生産性向上IT導入支援事業」特別枠 4次締切分

2021年12月15日採択結果

2021年12月15日採択結果

IT導入補助金2021(4次締め切り分まで)事業所割合

医療機器の購入おすすめはA類型とC類型の2つ。

採択結果より「医院」「クリニック」「薬局」の事業所が占める割合は次の通り

薬局 76件(0.3%)
医院・クリニック 135件(0.6%) ※歯科含む
医院・クリニック  45件(0.2%) ※歯科除く

3.営業的な事情

営業としては、補助金事業が利用できる商品であれば次のスタンスをとります。

  1. 説明する(A)(きっちり説明するが、医療機関側が利用しないと判断)
  2. 説明する(B)(利用してほしくないので、意図的にデメリットを大きく)
  3. 説明する(C)(理解不足の為、少しごまかしながら)
  4. 説明しない・聞かれた場合のみ伝える(意図的に)

補助金の利用が進まない理由

説明のスタンスが、きっちり説明するも、医療機関が利用を見送る事は少ないと考えます。

2,3,4のスタンスを取る理由としては、失注リスクが高い事にあります。

  • 受注できるか、採択結果に依存(採択されれば契約する)
  • 時間がかかるので、商談の熱が冷めてしまう
  • 立替払い(一旦支払、後から給付)で揉めるのを嫌う
  • 給付後、実績の報告など面倒

申請に手間が掛かる上に、不採択だと契約見送りでは割に合わないので、後ろ向きな説明になってしまいがちです。

採択されても、実績報告などで手間も時間もかかってしまっては、補助金の提案が伸びません。

したがって、「補助金は採択されるとは限らない上に、手間も時間もかかります。止めて今すぐ契約しましょう」
営業的には、こういう筋書きを考えてしまいます。

立替払いなので、いったんキャッシュは出ていきますが、給付されれば自己資金は温存できます。

別の対策に活用できるので、商談の際は「補助金が使えるなら使いたい」と申し出て、営業がどういうスタンスを取るのか見るのも、信頼を推し量る一つの手です。「できる」営業を味方につけるのが、一番の近道だと思います。


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