004・電子カルテ サポートは大丈夫か
本当にオンラインとチャットだけで大丈夫か

電子カルテ・レセコンの検討において「サポート」は非常に重要な意味を持ちます。
正常動作を前提に考えると価格は重要ですが、緊急時はそうはなりません。
自動車保険と一緒で「すぐ連絡取れる・解決まで早い」そういうサポートが大事になります。
オンラインで画面を操作してもらえる。
チャットで質問にも答えてもらえる。
理想的ではありますが、それだけでは解決できない事もあります。それは「インターネット環境がオフラインの時」です。
ネットがつながらなければこれらのサービスに頼る事はできません。
最悪ですが、「ハブのコンセントが抜けていた」だけでも最悪の時は訪れます。
- カルテの参照、記録ができない
- 一部負担金の計算ができない
- 処方箋、会計書が発行されない
- 操作性も購入時のまま(未使用のボタンばかり)
あっという間に時間が流れ、待合室が不穏な空気となり信用を失っていきます。
本当にオンラインとチャットに頼りきりで大丈夫でしょうか。
目次
1.オンラインサポート

相手による画面操作
オンラインの強み




- 状況さえ伝えれば、調査、設定の変更は相手にお任せ。 とにかく楽
- 操作を覚えたい時
相手スタッフのマウス操作、画面遷移が見えるので理解しやすい - 印刷できないなど機器障害
設定、導通確認なども、相手が操作してくれるので楽・安心 - 更新・カスタマイズ
時間のかかる作業の場合は、昼休みなど空き端末を占有して作業も可能 - 1度のセッションで解決に至る事が多い
オンラインの弱み


- 個人情報が投影されるリスクがある(同意書、ログは必須)
- 確認作のみ、などカジュアルな利用ができない
- 手続き(個人情報取得の合意など)に少々時間を要する
2.コールセンター

困った時はすぐ電話
コールセンターの強み


- 早い・とにかく状況を伝える事ができる
- カジュアルに利用できる(何度でも)
コールセンターの弱み



- 説明スキルが求められる(理解してくれないとラリーが続く)
- 電話・スタッフの占有時間が長い
- 相手は指示・アドバイスのみ。実際に手を動かすの医事スタッフ
- 1度では解決しない事が多い(アドバイス通りにいかない)
- つながりにくい
- 担当ではない(かけ直した時に別の人に繋がる)
3.訪問サービス

来てくれる強い安心
訪問サービスは強みのみ(弱みなし)
- 来てくれる安心感
- 必ず結論に至る
- 機器の故障時の手配(アドバイス)
- 操作手順を伴う場合(事務所・コールセンターとやり取り)
- 連携メーカーとの調整(段取りまでしてくれる)
訪問サービスの留意点
- 訪問サービスが無いベンダーもある
- 訪問サービスは別途費用のベンダーが多い
- 月額保守料が割高に感じる
- 日程調整・移動の時間がかかる
- 営業時間外の対応は難しい
- 有償サービスのベンダーも多い
4.チャットボット

AIなどによる質問解析
チャットボットは、人間の会話に自然な形で関与するために使用されるソフトウェア アプリケーションです。チャットボットは企業に多くのメリットをもたらします。多くの企業では、顧客サービスの問題を処理し、社員をサポートできる仮想オペレーターとして機能するチャットボットを使用しています。一般に顧客サービスにチャットボットを利用している企業では、顧客サービスの向上と顧客サービス コストの削減が組み合わさることで投資利益率 (ROI) は向上しています。
出典:Microsoft「チャットボットとは」より
「チャットボット(Chatbot)」とは、「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、自動的に会話を行うプログラムのことです。Webサービスにて、「何か質問はありませんか?」と聞いてくる動作です。質問事項を入力すると、適切な解決策を案内してもらえます。
AI(チャットボット)強み
- いつでも問合せできる(24h365日)
- 簡単な質問に対して、直ぐ回答が得られる
AI(チャットボット)留意点
- 回答が画一的
- 簡単な問題しか解決されない
- 文章など考えても、回答が的を得ない事がまだまだ多い。
- 今後ナレッジが蓄積されれば、時代に沿った良いサポートになる可能性はあります。
5.最後に
以前は問題解決に向けたサービスといえば、電話(FAX)+訪問 以外はありませんでした。困ったときなどは携帯電話に連絡をして「とにかく来てもらう」事で、お客さんとサービスマン以上の関係が構築できていました。
最近、クラウドを選択される方は「オンライン」で商談を行い、「オンライン」で操作のレクチャーを行う為、アフターフォローも「オンライン」で違和感がないのだろうと思います。
ネットワークの障害では利用できないと冒頭に紹介しましたが、実際には1年に1回あるとか無いの頻度ではあります。ただ、その1回に「保険」を掛けておくか、そうでないか。絶対に必要がなければ、そういう選択もあります。
購入後、保守・アフターフォローの費用の差はそういう違いになりますので、価格よりも内容に注目して「保険」が使えるか確認をおすすめします。
